Archive for December-2006
第7巻「ラジコン決戦!の巻」
2006-12-01 17:00:007巻でも、いつものように銃撃戦が…。「執念の追跡の巻」では公園の噴水を打ち抜き、「ふるさとは遠かったの巻」では外国人観光客に発砲、「未婚の父の巻」では一般庶民に拳銃を撃たせ、「ラジコン決戦!の巻」ではマナーの悪いラジコン操縦者を拳銃で懲らしめます。「ポラロイドの巻」では、ハリウッド映画も真っ青のカーチェイスをひったくり犯と繰り広げ、両さんはジャッキー・チェンのようなアクションまでこなします。「ポラロイドの巻」の犯人を追いつめる、中川の顔が、いつも以上に目が大きく、りりしい感じ。迫力あります。
「ボーナスこんにちわ…の巻」では、両さんが期待を裏切らず、ボーナスをなくして大騒ぎしますが、このエピソードの見物は最後のオチ!なんと、大原部長がボーナスをなくして、顔面蒼白になってしまうんです。こち亀では珍しい、背景全面トーンの大原部長のひとコマはちょっと貴重です。
7巻で注目したいのが、意外ですが表紙です。麗子と、両さんと、中川のスリーショットですが、この巻の本編に麗子は一切登場しません。読後に「あれれれれ?」と違和感を感じて発見しました。麗子は漫画とは関係ない、挿絵でも登場します。おんなっけの一切無い7巻、やっぱり麗子の華がないと、男だけではむさくるしい(?!)ですよね。
Category : 1~10巻第8巻「アドリブ旅行…の巻」
2006-12-06 17:00:00第8巻はアットホームな巻と呼べるかもしれません。両さんと中川コンビが、いろいろな人の自宅を訪問します。「警察ガルタの巻」では、大原部長の自宅に新年の挨拶に訪れておせち料理を食べつくし、「ひな祭りロックの巻」ではタバコ屋の洋子ちゃんの自宅でひな祭りを楽しみます。
しかし、この巻最大の山場は「冬の旅…の巻」で松吉の実家に、両親を訪ねていくシーンでしょう。「まごころ説教!?の巻」「アドリブ旅行…の巻」と、この「冬の旅…の巻」の3作を通じて松吉を描きます。定職に就かず、ちゃらんぽらんな松吉を、両さんが必死で説得。なんとか蕎麦屋に求人を見つけ、真面目に働きだした松吉ですが、その矢先に交通事故でなくなってしまいます。
いつも明るい葛飾署も霊安室は暗かった…。両さんは友人として、松吉の遺品を岩手県宮古市の実家の両親に届けるように部長から命じられます。松吉の実家の登場はたった3ページですが、刻々と日が暮れて暗くなっていく情景は、いい意味でこち亀らしくない。暗闇の中で月明かりに照らされて、父親が一人涙をすする影は胸を締めつけるものがあります。駆け足で場面が変わるこち亀ですが、137、8ページはゆっくりと時間が流れます。つげ義春好きの僕は、秋本先生の描く哀愁の話をもっと読みたいと感じた2ページでした。
Category : 1~10巻第9巻「アイドル・ポリスの巻」
2006-12-12 17:00:00この巻ではいろいろな乗り物が登場します。「アイドル・ポリスの巻」では、中川が愛車のカウンタックで250km/hで爆走、くねくね曲がる住宅街を直角で走り抜けます。
「自殺ゲーム!?の巻」ではヘリコプターで自殺志願の男を追いかけ、「スクランブル・レースの巻」ではジェット機で中川低へ。中川の友人と一緒になって、ジェット機でサッカーに興じた後、「マルチ時代!?の巻」では中川の運転するバイクのサイドカーに両さんが可愛く収まり、戦車襲撃を受けます。「リングアウト!?…の巻」では自転車競技BMXに参戦。驚異的な身体(特殊?)能力で優勝をかっさらいます。
9巻のタイトルになっているアイドル・ポリスとは、中川のこと。少女漫画顔負けの女子達から、黄色い悲鳴を浴び、サインは求められるわ、プレゼントは溢れかえるわ、派出所内は追っかけの女の子でてんやわんやの大騒ぎ。そこに目をつけたアイドル雑誌に取材を受け、テレビ出演までとんとん拍子。その横で両さんは、マネジメントの皮算用。儲け話に目が無いのはいつものことです。
Category : 1~10巻第10巻「部長代行の日!?の巻」
2006-12-18 17:00:0010巻では絵のタッチがいつもと違う作品が目立ちます。「ガンファイター!の巻」では、水彩画のような柔らかいタッチ、西部劇のような話の内容とぴったり合っています。「安全バンド再び!の巻」では、いつものような背景の広がりがなく、細かいコマ割り。これはこれで面白いけど、なんだか別のギャグ漫画を読んでるみたいな気分に…。「奪還!の巻」では、迫力の劇画(?)調。顔のアップにトーンが入るなんて、こち亀では珍しいかも…。直線を使ったクローズアップ効果も多用されています。「部長代行の日!?の巻」と「愛があれば…の巻」はコマとコマの間を横に割る白い隙間が、やけに広く感じてしまう。他の巻と比べてみてもほとんど差は無いのだけど、どうしてだろう。枠線が太いせいかな…。
10巻の中で一番好きな話をあげるとすれば、「公園ブギウギ…の巻」です。公園に居を構える、キャラクターの濃い面々と公園掃除をしたり、行き倒れの人物を助けたり。マイナスイメージの強いホームレスの方を、実に活き活きと楽観的に描いています。最後に、現金とダイヤモンドのプレゼントを「われわれは自由気ままに生きるためにこの生活を選んだんですよ 今さらこういうものにしばられるのはごめんだ」と言って、ホームレスの面々が全員揃ってスパッと潔く断ってしまうシーンは、非常にかっこいいです。
Category : 1~10巻第11巻「麗子巡査登場の巻」
2006-12-24 17:00:00第11巻の目玉は、なんといっても麗子巡査の登場。11巻のタイトルにもなっている「麗子巡査登場の巻」から、おたふく風邪の寺井に代わって派出所勤務に。早速、むさくるしい派出所内を一斉清掃、ついでに紙面も明るくなった(?!)。男くさいこれまでの派出所も好きですが、少女趣味の内装のなかで、パジャマ姿でたたずむ両さんもちょっとかわいい。
「パトロール・デート!?の巻」で、両さんに朝食を用意したり、喫茶店で甘いものをほおばったり、赤ん坊の面倒をしっかりみたりと女の子らしい一面を披露する一方。「麗子巡査登場の巻」では、両さんの仕掛けた蛇にも動じることなくつかみ取り、射撃のメダリストである力強い一面も披露。これまで登場した女の子はキャラクターは、両さんたちのエネルギーに力負けしてレギュラーとならなかったものの、麗子ならやっていけると、妙に納得してしまいました。
子供達に振り回される両さんも見逃せません。「夕立ち!の巻」「野菜カレー!の巻」ではキャンプに引率することになった両さんが、火の中、水の中を子供達に追い立てられて駆け回ります。お手製カレーを子供達にまずいと酷評され、本気で怒る両さん。腹いせに中川を川に落として一件落着。「お巡りさんコールの巻」では、生意気な田園調布在住の坊ちゃんに連れられて、私立の中学校へ。マンモス教室で教壇に立ち、お得意のやけくそトークで中学生達の人気者になってしまいました。11巻の巻末寄稿は、歌手の中島みゆきが登場。オールナイトニッポンのおちゃらけキャラで、秋本先生の顔写真について語っています。
Category : 11~20巻第12巻「ギャンブル狂時代の巻」
2006-12-28 17:00:00寺井が密かに復帰するものの、麗子は変わらず続けて登場。「さすらいのワンちゃんの巻」では、麗子は犬が苦手なことが判明。あの手この手で克服を試みる両さんですが、見事撃沈。しかし、犬に助けられたことがきっかけで、両さんがやきもちを焼くほどの、大の犬びいきになった麗子でした。この巻でも、麗子の活躍は目覚しく、「野球必勝法!?の巻」ではセクシーユニフォームで野球場に登場し、両さんの頭をバットでホームラン。「バイク倶楽部の巻」では、バイクにまたがりカーチェイス、「亀有バザールの巻」では両さんの顔面に綿飴をぶつけ、「ギャンブル狂時代の巻」では、生涯2度目のマージャンで、両さん以下全員をこてんぱんにやっつける。
両さんの活躍だって負けていません。「土俵の鬼!?の巻」では、行事で参加したはずの相撲大会で、5人抜きに挑戦。元力士を投げ飛ばし、派出所の戸塚と裏工作して優勝商品のテレビを持ち帰ろうとするが、振り投げた戸塚の体がテレビを直撃、真っ二つに割れてしまい、口論となるのでした。両さんのマッチョな体格がかっこいい!
11巻から続いていた扉絵の「世界のお巡りさん」シリーズも12巻の日本でおしまい。こういう細かいところにも手が込んでいるのが、こち亀の魅力です。巻末寄稿はミュージカル・コメディー3人組みのあらんどろん。秋元先生との出会いのエピソードを、寄せています。
Category : 11~20巻1
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