2006-12-18 17:00:00
10巻では絵のタッチがいつもと違う作品が目立ちます。「ガンファイター!の巻」では、水彩画のような柔らかいタッチ、西部劇のような話の内容とぴったり合っています。「安全バンド再び!の巻」では、いつものような背景の広がりがなく、細かいコマ割り。これはこれで面白いけど、なんだか別のギャグ漫画を読んでるみたいな気分に…。「奪還!の巻」では、迫力の劇画(?)調。顔のアップにトーンが入るなんて、こち亀では珍しいかも…。直線を使ったクローズアップ効果も多用されています。「部長代行の日!?の巻」と「愛があれば…の巻」はコマとコマの間を横に割る白い隙間が、やけに広く感じてしまう。他の巻と比べてみてもほとんど差は無いのだけど、どうしてだろう。枠線が太いせいかな…。
10巻の中で一番好きな話をあげるとすれば、「公園ブギウギ…の巻」です。公園に居を構える、キャラクターの濃い面々と公園掃除をしたり、行き倒れの人物を助けたり。マイナスイメージの強いホームレスの方を、実に活き活きと楽観的に描いています。最後に、現金とダイヤモンドのプレゼントを「われわれは自由気ままに生きるためにこの生活を選んだんですよ 今さらこういうものにしばられるのはごめんだ」と言って、ホームレスの面々が全員揃ってスパッと潔く断ってしまうシーンは、非常にかっこいいです。
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1~10巻
2006-12-12 17:00:00
この巻ではいろいろな乗り物が登場します。「アイドル・ポリスの巻」では、中川が愛車のカウンタックで250km/hで爆走、くねくね曲がる住宅街を直角で走り抜けます。
「自殺ゲーム!?の巻」ではヘリコプターで自殺志願の男を追いかけ、「スクランブル・レースの巻」ではジェット機で中川低へ。中川の友人と一緒になって、ジェット機でサッカーに興じた後、「マルチ時代!?の巻」では中川の運転するバイクのサイドカーに両さんが可愛く収まり、戦車襲撃を受けます。「リングアウト!?…の巻」では自転車競技BMXに参戦。驚異的な身体(特殊?)能力で優勝をかっさらいます。
9巻のタイトルになっているアイドル・ポリスとは、中川のこと。少女漫画顔負けの女子達から、黄色い悲鳴を浴び、サインは求められるわ、プレゼントは溢れかえるわ、派出所内は追っかけの女の子でてんやわんやの大騒ぎ。そこに目をつけたアイドル雑誌に取材を受け、テレビ出演までとんとん拍子。その横で両さんは、マネジメントの皮算用。儲け話に目が無いのはいつものことです。
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1~10巻
2006-12-06 17:00:00
第8巻はアットホームな巻と呼べるかもしれません。両さんと中川コンビが、いろいろな人の自宅を訪問します。「警察ガルタの巻」では、大原部長の自宅に新年の挨拶に訪れておせち料理を食べつくし、「ひな祭りロックの巻」ではタバコ屋の洋子ちゃんの自宅でひな祭りを楽しみます。
しかし、この巻最大の山場は「冬の旅…の巻」で松吉の実家に、両親を訪ねていくシーンでしょう。「まごころ説教!?の巻」「アドリブ旅行…の巻」と、この「冬の旅…の巻」の3作を通じて松吉を描きます。定職に就かず、ちゃらんぽらんな松吉を、両さんが必死で説得。なんとか蕎麦屋に求人を見つけ、真面目に働きだした松吉ですが、その矢先に交通事故でなくなってしまいます。
いつも明るい葛飾署も霊安室は暗かった…。両さんは友人として、松吉の遺品を岩手県宮古市の実家の両親に届けるように部長から命じられます。松吉の実家の登場はたった3ページですが、刻々と日が暮れて暗くなっていく情景は、いい意味でこち亀らしくない。暗闇の中で月明かりに照らされて、父親が一人涙をすする影は胸を締めつけるものがあります。駆け足で場面が変わるこち亀ですが、137、8ページはゆっくりと時間が流れます。つげ義春好きの僕は、秋本先生の描く哀愁の話をもっと読みたいと感じた2ページでした。
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1~10巻
2006-12-01 17:00:00
7巻でも、いつものように銃撃戦が…。「執念の追跡の巻」では公園の噴水を打ち抜き、「ふるさとは遠かったの巻」では外国人観光客に発砲、「未婚の父の巻」では一般庶民に拳銃を撃たせ、「ラジコン決戦!の巻」ではマナーの悪いラジコン操縦者を拳銃で懲らしめます。「ポラロイドの巻」では、ハリウッド映画も真っ青のカーチェイスをひったくり犯と繰り広げ、両さんはジャッキー・チェンのようなアクションまでこなします。「ポラロイドの巻」の犯人を追いつめる、中川の顔が、いつも以上に目が大きく、りりしい感じ。迫力あります。
「ボーナスこんにちわ…の巻」では、両さんが期待を裏切らず、ボーナスをなくして大騒ぎしますが、このエピソードの見物は最後のオチ!なんと、大原部長がボーナスをなくして、顔面蒼白になってしまうんです。こち亀では珍しい、背景全面トーンの大原部長のひとコマはちょっと貴重です。
7巻で注目したいのが、意外ですが表紙です。麗子と、両さんと、中川のスリーショットですが、この巻の本編に麗子は一切登場しません。読後に「あれれれれ?」と違和感を感じて発見しました。麗子は漫画とは関係ない、挿絵でも登場します。おんなっけの一切無い7巻、やっぱり麗子の華がないと、男だけではむさくるしい(?!)ですよね。
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1~10巻
2006-11-28 17:00:00
初期の「こち亀」に登場するスーパーカーといえば、やっぱりカウンタックですよね。特に第6巻は「変身 カウンタックの巻」、「恋のカウンタックの巻」、「ふれあい運動会の巻」と、カウンタックが大活躍するエピソードがずらりと並びます。「こち亀」ファンだけではなく、「カウンタック」ファンにもオススメです。
そういえば、当時はスーパーカーブームの真っ只中。カッコいいマシンの登場に、ワクワクしながら読んだ子どもたちも多かったでしょう。
時代を感じさせるお話として際立っているのが、「迷子さんいらっしゃい!!の巻」です。寺井巡査が電卓で計算をしているシーンからスタートするのですが、いまや100円ショップで売られている電卓を、両さんがかなり珍しがっています。「ほう、こりゃあすごいな。た、足し算ができるのか!」と真剣に驚いている両さんの姿は、今の子どもが見るとかなりギャップがあるでしょうね。まるで原始人です。ハイテク機器を完璧に使いこなしている現代の両さんからは、想像できない姿です…。
ちなみに寺井巡査は、この頃から真面目キャラというイメージが定着してきます。
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1~10巻
2006-11-24 17:00:00
第5巻の見どころは、何といっても中川巡査のリッチぶりが具体的に明らかになるところでしょう。「富豪巡査・中川の巻」、「大追撃!の巻」で両さんたちにお宅訪問されていますが、その半端ではないスケールに度肝を抜かれます。
まず色違いで何台もそろえるスーパーカーで自宅に向かいますが、庭が広すぎて住んでいる本人ですら道に迷ってしまいます。あげく道案内のジープに道を聞き、ようやく中川巡査の「部屋」に辿り着きますが、どうみてもそれは宮殿…。
射撃場があったり、猛獣館があったりと、とにかく常識外れですが、そんなことは「こち亀」ファンにとっては常識なのかも知れませんね。
さらに注目したいのが、中川邸で中川の妹である「登志恵(としえ)」が登場するシーン。古風な名前とその美貌のミスマッチ感がたまりませんが、残念ながらめったに登場しないレアキャラとなっています。2ページに渡って登場するシーンは大変貴重なので、「こち亀」ファンなら必ずや押さえておきたいエピソードです。
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1~10巻
2006-11-18 17:00:00
この巻では、長く派出所のマスコットキャラとなる「犬(ワンちゃん)」が登場します。まだ登場していない麗子巡査と、のちのち名コンビを組むことになります。30巻くらいまではレギュラー級のキャラとして扱われますが、名前は最後まで判明せず。往年のファンには人気が高いキャラだけに、いずれは復活してほしいところです。
犬のほかにも、しばらく名脇役として活躍する野口巡査長も登場します。初期は結構な頻度で登場していましたが、あまりキャラが立っていなかったこともあり、いつの間にか忘れ去られた存在となってしまいました…。
ところで第4巻は、初期版と後期版の2種類があるって、知っていました?初期版では、帝国主義をモットーとした「水元公園前派出所」が舞台のエピソードが収録されていました。あまりに強烈な同派出所班長のキャラクターゆえに、カットになってしまったんでしょうね。
どんなストーリーか気になる人は、古本屋で初期版を探してみましょう。
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1~10巻
2006-11-12 17:00:00
往年の人気アイドル(に、そっくりなキャラ?)が次々と登場するのが初期の「こち亀」の特徴です。
第3巻では、大田裕美、アグネス・ラムをモデルにしたと思しきキャラクターが登場します。そして、なんと巻末解説には大田裕美本人が登場。写真を見ると、やっぱり若い!でも当時はハタチそこそこだから、当然ですよね。
個人的に注目したいのは、「テレビ出演の巻」に登場した近藤正臣。実物通り、かなりのイケメンに描かれていますが、両さんに撃ち殺されそうにされるシーンでは、悲惨な姿を晒しています。でも肩や頭に実弾がかすっているので、それも仕方がありませんね…。
「ゴキブリと両津の巻」では、両さんの胃袋の強靭ぶりが明らかにされます。大原部長にだまされて、戦前から倉庫に放置されていた酒を飲まされるも、本人はケロリとしています。しかしよく考えたら、いくら復讐のためとはいえ、勤務中に酒をすすめるのはマズいのでは?女子大生からもらった(と本人は思っている)チョコを、「クチャ、パク、ペロリ」とスケベそうな顔で食べるなど、この頃の部長はかなりアナーキーでした。
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1~10巻
2006-11-06 17:00:00
第2巻でも、派出所の面々は相変わらずの極悪ぶりを発揮しています。
現在は品行方正キャラの代名詞となった寺井巡査が、両さんや戸塚に隠れて、自分だけ酒を飲もうとしている姿が印象的です…(もちろん勤務中に、ですよ!)。
両さんも、今のように子どもに優しいといった性格ではなくて、小学生の募金でスキヤキをしてしまうという非道ぶり。子どもにもらったプレゼントを踏みにじったり、野球のボールをぶつけたりとやりたい放題です。
そんな第2巻で注目したいのは、タバコ屋の洋子ちゃん。自身がタイトルになった「タバコ屋の洋子ちゃん…の巻」というお話のはじめ、全8話中3話に登場しているという活躍ぶり。この頃はまだ、高校入学前だったんですね。
3巻以降も、ときどき出演してはマドンナ的な位置づけを担っていた洋子ちゃんですが、近年はすっかり見なくなってしまいました…。登場時は今からちょうど30年前の1976年。当時、洋子ちゃんと同い年の中学3年生が実際に歳を取っていれば、今45歳になっています。そう考えると、改めて「こち亀」の歴史を感じますよね。
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1~10巻
2006-11-01 17:00:00
最近になって「こち亀」を読みはじめた人や、アニメ版しか見たことがない人は、ぜひ第1巻を一読することをおすすめします。両さんをはじめ、登場人物たちのキャラクター設定が、いまと全然違うんですよ!
まず表紙からして、もろ肌を脱いだ両さんが日本刀を構えているという飛ばしっぷり。性格も凶暴そのもので、道を尋ねてきた旅人に、「東京はてめえみてえな百姓がくる所じゃねえ」と怒鳴って追い返してしまうほど。
いまや良識派となった中川巡査や大原部長も、両さんに負けないくらい弾けていました。中川巡査はダーティーハリーのマネをして罪のないライトバンをM29で撃ちぬくわ、大原部長は女子大生が派出所にきているという知らせに、ヨダレをたらしながら喜ぶわ、みんなとても警察官とは思えません。そういえば寺井さんも、勤務中にウイスキーを飲んでいましたね…。唯一現在と変わりないのは、戸塚巡査くらいでしょうか。彼は最近、めっきりと出番が減りましたが。
でも、そんなキャラクターたちよりも今とギャップがあるのは、巻末に応援文を寄せている小林よしのり。20代前半のその姿は、グループサウンズのメンバーみたいで、かなり男前なんですよ!
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1~10巻1